腰痛治療院の選択基準
間違いのない腰痛治療のために
腰痛には、さまざまな原因があります。
- 筋肉の疲労と硬直
- 事故やケガによる腰痛
- 椎間板など、脊柱の異常による腰痛
- 内臓疾患や婦人科系疾患による腰痛
- 心因性(ストレスや自立神経の乱れ)の腰痛 ‥‥など
それぞれの症状に応じて、受診すべき治療院は異なります。
しかし、”実際どのように、治療院を選んで良いのか分からない”
という人が、ほとんどではないでしょうか?
そこで「適切な治療院選びのポイント」を整理してみました。
まず最初に、次のような症状がないか、チェックしてください。
- 寝ても座っても、どんな体勢になっても、痛みが小さくならない
- 夜中に寝ている時も、ずっと痛みがある
- 発熱や嘔吐がある
- 排尿・排便異常がある
このような症状が認められる場合は、内臓の病気が疑われるので
なるべく早めに整形外科か、一般病院で受診されることをお勧めします。
整体、鍼灸整骨院、カイロ、マッサージなど、代替医療での治療は難しく
病気によっては、手遅れになる危険性があるからです。
さて、腰痛の原因が内臓の病気ではない場合、あなたは次の三つの中から
治療院を選ぶことになります。
- 整形外科
- ペインクリニック
- 代替治療院(整体、鍼灸、カイロ…etc)
それぞれの治療院の特徴を、あげてみます。
整形外科

整形外科では、椎間板や脊柱の異常を調べるために
- X線検査(レントゲン)
- CT検査(コンピュータ断層撮影)
- MRI検査(磁気共鳴画像)
などの画像検査を行います。
治療法としては以下のようなものがあります。
- 薬物療法
湿布・塗り薬の他、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤など
- 運動療法
体操やストレッチなど
- 装具療法
一定期間コルセットを装着する
- 物理療法
レーザーや遠赤外線により、患部を温める
骨盤にベルトをかけて牽引する
- 神経ブロック注射
神経に局所麻酔注射をし、脳への痛みの伝達を遮断させる。
ペインクリニック

ペインクリニックは、麻酔注射で痛みを取る治療院です。
日本語に訳すと「疼痛専門外来」となります。
ペインクリニックでは、腰痛をはじめとする
様々な痛みに対し、局所麻酔薬の注射を行います。
(整形外科で行っている神経ブロック注射と同じです)
代替治療院(整体、鍼灸、カイロ…etc)
ひと口に代替治療院といっても、整体、鍼灸、カイロプラクティックなど
その内容はさまざまで、多種多様にわたります。
詳しくは、追って書かせて頂きます。
治療院を選ぶポイント
内臓疾患や婦人科系疾患がない場合、腰痛の主な原因は
次の2つのうちの、どちらかとなります。
- 筋肉の疲労と硬直
- 脊柱(椎間板)などの異常
2つのうち、脊柱(椎間板)などの異常に関しては
画像検査で確認することが出来ます。
しかし「筋肉の疲労と硬直」に関しては、画像検査では確認できず
医師からは
「特に異常はないので、しばらく様子を見てください」
などと言われ、湿布や鎮痛剤を出されて終わるケースがほとんどです。
ここでぜひ、知っておいて欲しいことは
腰痛のほとんどの原因は、筋肉の疲労と硬直であるということです。
さらに、腰痛の原因と言われている、椎間板の異常なども
元はと言えば、筋肉の疲労と硬直が原因となって、引き起こされます。
つまり
生活習慣の間違い
↓↓↓
筋肉の疲労と硬直
↓↓↓
脊柱(椎間板)などの異常
事故やケガなどを除けば、これが一般的な、腰痛発生のパターンとなります。
まとめ
以上を総合して、言えることは
- 内臓の病気などを原因とする、一部の腰痛を除けば
腰痛の原因のほとんどが、筋肉の疲労と硬直である。
- 筋肉の疲労と硬直を解消すれば、ほとんどの腰痛が改善される。
- 再び腰痛にならないようにするために「生活習慣の改善」が必要である。
以上のことをしっかりと踏まえて、あなたに合った治療院を選んでください。
付記…
たとえ、ヘルニアなど背骨の異常がある場合でも
筋肉をゆるめることで、痛みは緩和します。
さらに「自然に治ることはない」と言われている、ヘルニアですが
筋肉がゆるみ、血液の循環が良くなることで自然治癒し
本来の形状に戻ることも、確認されています。
ですから、危険が伴う「手術」という選択は急がず、
まずは、硬直した筋肉を、緩めることに専念した方が良い、と考えられます。
【関連記事】